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博士課程に進学しない理由 - 修士課程修了後の選択肢

博士課程に進学しない理由 - 修士課程修了後の選択肢

tawachan
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こんにちは。今回は、博士課程に進学しないのかという質問を頂いたので、修士課程を修了した後、博士課程に進学するかどうかについて書いていきたいと思います。

ちなみに、先日、修士課程修了後のキャリアについて見た方から、博士課程進学についての質問をいただきましたので、関連記事も合わせてご覧いただけると幸いです。

博士課程に進学するのかについては、結論からいうと、私は博士課程に進学する予定はありません。その理由について、次の3点から説明したいと思います。

修士課程で元々の目的を達成できる

私が修士課程に進学しようと思った主な理由は、政治思想についての最近の議論や考え方を理解したいというものでした。学部卒業後の5年間、独学で専門書を読んでいましたが、適切に理解できているのか、どのように議論に活用していくのかといった方法論については知識がありませんでした。

修士課程では、こうした目的を十分に達成できると考えています。あと1年半、修士課程での学びを続ければ、自分が求めていた知識やスキルを習得できるでしょう。最低限、専門的な議論を理解する能力は培えるのではないかと思います。この目的を前提とすれば、博士課程まで進む必要性は必ずしもないのではないでしょうか。

博士課程の困難さと自身の適性

修士課程での経験を通して、博士課程に進む先輩方の活動や様子を間近で見ることができました。そこで感じたのは、博士課程が修士課程よりもさらに困難な道のりだということです。

修士課程ですら私にとっては大変で、さまざまな苦労や難しさを感じています。そこからさらに5年間博士課程で研究を続け、その先のキャリアを考えると、正直なところ自分には合わないのではないかという思いがあります1

学際的なアプローチへの関心

私は、政治思想をアカデミックな世界で究めていくというよりも、他の分野と組み合わせて学際的に活用していくことに興味があります。修士課程で得た知見を社会に反映させ、実際の事業や活動に生かしていく方が、自分には適していると感じています。

もちろん、アカデミックな世界で専門性を極め、その知見を社会に還元するというアプローチもありますが、私自身はジェネラリストとしてさまざまな分野を横断的に捉え、活動していくことを好む傾向があります。修士号をひとつの武器として、他の領域と組み合わせて新しいことにチャレンジする方が、自分にとってはモチベーションが湧くのです。

ただし、ジェネラリストには「器用貧乏」になるリスクもあります。何でもある程度できるが、突出した専門性がないために不利な立場に置かれる可能性も考えられます。そこは自身の適性と照らし合わせながら、慎重に判断していく必要があるでしょう。

まとめ

以上の3つの理由から、私は博士課程への進学を選択しないことにしました。修士課程で得られるものを最大限に活用しつつ、それを他の領域と組み合わせて新しいチャレンジをしていきたいと考えています。

ただし、これはあくまで私自身の考えであり、博士課程進学に意義を見出す方ももちろんいらっしゃるでしょう。大切なのは、自分の目的や適性、将来のビジョンを見据えて、柔軟に選択肢を検討していくことだと思います。

Footnotes

  1. とりわけ、私がいた専攻だとデフォルトで博士課程で6年かかりそうなところも大きく影響している。

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