【思考実験】ブロックチェーン空間と現実空間の主従が逆転したら
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ブロックチェーンの今後を考える際に、極論を想定したらどうなるか、というのを考えてみる思考実験
ブロックチェーン上の状態を正として、現実がそれに合わせる世界にするとどうなるかを想定してみる
モチベーション
現状、ブロックチェーンは如何にして現実をブロックチェーン上に記録して、便利に処理を行っていくかを議論しているように思う
しかし、それだと国や既存の企業など、あらゆるものが統一プラットフォームに乗る、ないしはプラットフォームを跨いで使用していける世界が実現されない限り、便益を享受できないように見える
でも、既存の制度はさておいて、すべてブロックチェーン上でそれを代替するようなものをすべて作り直して、現実とリンクしないと行けない部分のみ、現実世界に返ってくるという逆転の考え方をすると割とスムーズに行くのでは、という気がしたのでその話。
超国家的なプラットフォームになるブロックチェーンにより政治がどうなるのかを妄想していたら、国家がなくなるというか、ブロックチェーン上の新国家ができる方がむしろ確度が高いのでは、という気がしたので書く。
ブロックチェーン上に国家ができるとは
そもそも国家がなぜ必要なのか。
政治学の国家に関する議論をリファレンスするわけでもないので精緻な議論はできないが、お腹が空いたのでとりあえず雑に書いておく(気が向いた時にちゃんとロジカルに繋がると面白そう)
イメージでいうと、富裕層こそ国家という存在に対する依存度が低いと思われる。
国家の安全保障や社会インフラ(道路とか)といったものに関しては、意識することなく教授しているメリットではあろうが、それ以外の社会保障に関してはあまり依存度がないように見える
そうなるとどうなるのか、金銭的な保証に関しては、ブロックチェーン上で自前で構築してもいいように思う。
しかも税金を払いたくないような、社会でうまくやっている人たちだけが成員として入る契約。
そうすれば高い税率は払いたくないけれど、リスクは多少ヘッジできるというもの。
選ばれしものだけが入れる契約(≒ 国家)。
そしてこの契約には、国家が担保している機能を実装してしまうこともできるのではないだろうか。
戸籍管理から社会保障まで、なんでも諸々あらゆるサービスが提供できるように見える
しかも決済履歴等はすべて把握できるから、無駄な手続きとかなく、スマコンで処理させることも可能かもしれない。
社会契約が仮想的な思想的な概念だったものが、現実のものになる気もする
この国家契約なら賛同できるから所属する、など。
持てる人にとっては、既存の非効率な制度をなんとかブロックチェーンに乗せるより、生きるために必要そうな機能を 1 からブロックチェーン上に乗せて言ってしまったほうが早いと感じることもありそう
ブロックチェーン難民がでそう
パフォーマンスの悪い人は入ることができない。身分がクリアな人しか入れない世界。
これは国家とは別に有志が集まって作ってしまえば、勝手にできてしまうので、いつ出てきてもおかしくないような気もする。
Facebook でそれができるようになるのかもしれない。相互扶助というのが IT 化の前に途上国の田舎等で行われていたようなことがブロックチェーンで誰でも近所という信頼感なく機会的にコミュニティが作れてしまう世界観。
そうすると、どうなるか、貧富の格差はそのまま所属する国家の格差になる。
さらには物理的には日本にいるのにブロックチェーン上どこにも属していなくてどんなサービスも事実上享受できないブロックチェーン難民なんてものもできるかもしれない。
中国でスコアの低い人はすでに金融へのアクセスが薄くなっている、という状況に近そう。
それが世界的に起こるというか、そういう契約の文脈で動く人が増えれば増えるほど厳しくなりそう。
最初はブロックチェーン上の契約を主にする人は一部の物好きだけかもしれないけれど、だんだん仮に増えてマジョリティになってしまったら、ブロックチェーン上に所属を持てない人は完全に難民化する気もする。
ブロックチェーンではできないこと
でも完全に国家機能を補えるわけでもない気がする。
物理的な違法行為に関しては無力?
物理的に迫られて襲われたらそれはさすがにどうしようもない
警察機能はブロックチェーンでは担保が難しそうだし、やっぱり物理に紐づくところに関しては国家の機能としては代替されなさそう
あと他にあるかな。道路とか交通インフラとか水道・電気あたりも物理的に依存するから必要かも。
超国家の繋がりであるブロックチェーンだと日本の特定の場所のインフラを整備するための費用徴収の正当性がうすそう