ブロックチェーンの初学者向けおすすめ本7選|ビジネス向け・開発向け【2020年】
Table Of Contents
こんにちは、たわです。最近ブロックチェーンのスタートアップに関わり始めたので、いろんな情報を見聞きするようになりました。
そんな中で本当に自分が役になったなと思う本だけを目的別で並べておきます。
はじめに
ブロックチェーンは流行りの技術です。バズ Word 化していて、中身は理解していない人も多いでしょう。昨今では、NFT という言葉がだいぶ話題になっている印象です。
これは、単にエンジニアだけが知っていればよい技術の話にはとどまらず、ビジネスを語る非エンジニアこそ理解して置かなければ今後困るとても影響力の大きい技術でもあると思います。ぜひ自分に合ったブロックチェーン本を見つけてください。
ビジネス視点、非エンジニア向け
まずはビジネス寄り、非エンジニアの人がブロックチェーンを知るのにお勧めの本です。エンジニアの方でも技術がどのような価値をもつものなのかを理解することは肝要と思います。
ブロックチェーン・レボリューション ── ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか
【お勧めポイント】
- 前提知識なしで読める
- ブロックチェーンの技術の可能性が分かる
2016 年発刊ではありますが、基本的な概念が書かれているので今でも十分読む価値があると思います。ブロックチェーンという技術にどういった可能性があるのかが網羅的に書かれている本になります。
僕がはじめて読んだブロックチェーン本はこれだったのですが、単なる仮想通貨に関連する技術ではない、さらにそれを越えた社会を大きく変えうる技術ということがわかり感動したのを覚えています。
逆に概念的な話が多く、具体的な技術のことはそこで多くないですが、最初にブロックチェーンの重大性を理解するためにかなりお勧めです。
ネクスト・ブロックチェーン 次世代産業創成のエコシステム
【お勧めポイント】
- 経済学をかじったことがある人には理解しやすい
- 単なる技術の話ではなく、どんな意味を社会にもたらすのかを考えさせてくれる
これはブロックチェーンを経済学的視点から描いた本です。技術に詳しくなくても、経済学を知っている人にはかなり納得感を持って理解できるはずです。
経済学を知っている人には一番お勧めです**。経済学的にブロックチェーンの効能が書かれているのは経済学部卒の僕には本当に目からウロコでした**。
実践ブロックチェーン・ビジネス
【お勧めポイント】
- すでに存在するブロックチェーン活用事例が多く紹介されている
- 未来の話ではなく、もう現在の話になってきていることが実感できる
これは具体的な事例の話が多いです。実際に動いているプロジェクトやビジネスの話が書いてあります**。空想やアイデアの世界ではなく、もうすでにブロックチェーンを活用しようと社会が動いている**のだと実感できる一冊です。
Blockchain Bubble or Revolution: The Present and Future of Blockchain and Cryptocurrencies
【お勧めポイント】
- ブロックチェーンの可能性だけでなく今の課題も丁寧に議論されている
- 地に足をつけたブロックチェーンの話ができるようになる(かも)
これは英語の本ですが、英語が読める方にはぜひ読んでほしい。
ブロックチェーンというとまだ可能性を主張する段階というか、夢物語な部分もご多分にあるのですが、この本はすでに現実にフォーカスしてシビアに論じています。
ブロックチェーンに詳しい人の中で、ワイブロ(Why Blockchain?)という言葉が使われます**。このワイブロという言葉は、ブロックチェーンを活用したプロジェクトが数多く立ち上げられていますが、それって本当にブロックチェーン使う必要ある? という疑問を呈するときなどに使われます**。
ブロックチェーンは単なる 1 つの技術なので、技術を活かせる場面もあればそうでもない場面もあります。ですが、流行りのブロックチェーンを使いたいがために、既存の技術を使ったほうが性能もいいし比較的楽に実装できるのに…というものが散見されているようです。
ですので、ブロックチェーンの特徴を理解して、その特徴がまさに必要なところに使っていく、そうした最先端(?)でブロックチェーンを使おうとしている人たちの温度感を掴むのにも結構よい本だったと思います。
ブロックチェーンと法
【お勧めポイント】
- 数少ない非金融分野を扱った本
- 政治学、法学専攻だった人には特に親しみやすい
4400 円とかなりお高めの本ですが、内容としてはブロックチェーンの基礎から説明されているので、最初に読む本としてもいいかもしれません。
ブロックチェーン技術により、法というシステムに新たな風が吹き込まれ、どのように変化できる(せざるを得ないのか)が議論されています。
ここで全体像を掴んでから、ブロックチェーンそのものの本を読んでみるのもいい流れでしょう。
技術視点、エンジニア向け
次はより技術に焦点のあたった、エンジニア向けの本です。
図解即戦力 ブロックチェーンのしくみと開発がこれ 1 冊でしっかり分かる教科書
【お勧めポイント】
- 初心者にもわかりやすい
- 基本的な技術のことが分かる
実際の開発手法が分かるわけではないですが、技術的な観点からブロックチェーンが語られている本です。
- P2P ネットワークが従来のクライアント/サーバーシステムに比べて何がよいのか
- 署名アルゴリズム
- ビザンチン将軍問題
- オラクル問題
など技術的な話題が多いです**。非エンジニアでも技術への入口として知っているとエンジニアとの会話がスムーズになってよいかも**という感じです。
ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書
【お勧めポイント】
- 実際に簡単なイーサリアムを使った開発の手順を理解できる
- 手順の丁寧な解説がされている
これは実際にブロックチェーンを使った開発手法が書かれた本です。
イーサリアムへ実際にスマートコントラクトをデプロイします。独自トークンを発行できるのですが、僕もテストネットに自分のトークンを配置してしまったので、一生消えないゴミを生み出してしまったようです。
いろんな方からこの本がよいと聞くので、現在出ている中ではかなりお勧めといえるのではないでしょうか。
まとめ
読んだ中でよかった本をまとめてみました。まだまだ新しく変化の大きい分野ですので、書籍よりもニュースやホワイトペーパーなどネット上に公開される情報も追ったほうが得られる情報が多いのも事実だと思います。
こうした本で基本をさらった上で、Twitter でブロックチェーン界隈の人の発信をウォッチしていくと雰囲気が使えるかと思います。ぜひまずどれか 1 冊読んでみてはいかがでしょうか。