コンパクトシティで有名な富山市に観光しに行った|セントラム・ポートラム、富山市立図書館など
2023 年 3 月に富山市に観光しに行った。
北陸の海産物を堪能しに行くという観光目的が主ではあるが、再就職前の休暇の旅行先として選んだ理由に、富山がコンパクトシティとして有名であるというのもご多分にあった。
金沢あたりが北陸だとメジャーな気もするが、この意味では富山のほうが魅力だったので選んだ。スマートシティ文脈で見たものをメモする。
予習
この本を読んで予習した。
気になったポイント
ここからは、富山市に行って気になったポイントをメモする。
新幹線からシームレスに市内へ
新幹線の改札から見た景色がこれである。
奥に路面電車1が見える。段差もなく、仕切りもなく本当にすぐ市内のローカルな公共交通機関に乗れる。これはシンプルに驚いた2。
駅周辺がフラット
駅周辺は当然いろんな主体が入り乱れている。
人間はもちろん、車、そして路面電車がうごめいている。
こういう環境ではそれぞれを分けるために段差や囲いがあるのが普通だが、富山駅周辺はフラットである。
ここは信号があり歩行者が線路を渡る箇所なのだが、段差もなく、仕切りもない。
奥も横に歩行者が横切れるのだが、本当に本当にフラットな世界観。
ここも同じく。道路も線路も歩道も全部フラット。
それもあってか、駅の周りはかなり見晴らしがいい広々とした環境になっている。
駅の周りが賑わっている
まず駅の中でローカルなイベントが開催されていて賑わっていた。
中には有名な企業のブースもあった。それがフリーマーケット位の感覚で並んでいるのがいいなと思った。身近に色んなものがあるという印象。
図書館が充実
富山市立図書館の充実度は類を見ないのではないだろうか。
建物自体も隈研吾建築都市設計事務所が設計しているなど、なかなかのインパクトである。
外観・内観がよいだけでなく、蔵書数も多い。
洋書も充実している。
自分の専門の専門書も重要どころは最新のものも網羅されているので、市立でこれだけ揃えているのは他にあまりないのではないだろうか。
また閲覧室や作業スペースも充実しているため、市内で学習する環境はかなり整備されているともいえるであろう。
IT 化は進んでいるのかはわからない
ただ、懸念点もあった。
まずは、アプリを使った 1 日乗車券のようなものの存在である。
アプリで手軽にそうした乗車券を購入できるのは、一見 IT 化が進み便利にも見える。
しかし、駅内のオペレーションを見ると必ずしもそうではないように見える。
このようなパスをスマホで改札のところにいる駅員さんに見せるような代物である。
おそらくプロモーションの関係で、お得なチケットがたくさんあり、従来の紙の 1 日乗車券などもあるのであろう。
だが、そうすると自動改札があるにもかかわらず、駅員さんに人が集まり、一周回って改札が人力になっている。
IC カードで入退場をする人のほうが稀であるという稀有な現象が発生している。
せっかく紙の切符をいちいち人が見るのをなくし IC カードと自動改札が導入されたのに、少々逆説的なところが否めない印象ではあった。
まとめ
若干気になることはあれど、総じてコンパクトシティというに足るほど、かなり充実した環境のように思えた。
特に、学習環境も整っているし、食も充実していることを考えると、かなり住みやすい環境であると思えた。
何かに落ち着いて集中したいときなど、特定のライフステージにおいて、かなりいい移住候補になるのではないだろうか。
Footnotes
-
路面電車は通称ポートラムやセントラムと呼ばれている。 cf. 富山地方鉄道 市内電車(路面電車) | 富山市の観光公式サイト | 富山市観光協会 ↩
-
予習した本に、富山駅の南北を線路が通過するようになったのは最近だと見た。早速その噂の開通箇所にお目にかかる事ができたので早速感動した。 ↩