
プーケットからピピ島ツアー体験記|双胴船で巡る透明な海と島々
今年3月下旬にタイのプーケットに旅行した際、ピピ島ツアーに参加した。「ザ・ビーチ」の撮影地として知られるマヤベイや、透明度の高い海でのシュノーケリングなど、プーケットから日帰りで行ける王道コースである。
このブログでは実際に体験したことをもとに、ツアーの流れや各スポットでの様子、気づいた点などを記録としてまとめた。
ツアー概要
今回参加したのは「ピピ島・マヤ島・カイ島・バンブー島 日帰りツアー」というプレミアムスピード双胴船で巡るツアーである。
ピピ島ツアーの朝 - 集合とスタート
朝早く、ホテルに送迎車が迎えに来た。プーケット島内のいくつかのホテルを回りながら他の参加者をピックアップし、出発港へ向かう。
港に到着すると、まず受付を済ませる。ここでツアー参加者全員にリストバンドが渡され、どの船に乗るかの識別と、各自に番号が割り当てられる。この番号システムは様々な国籍の人が参加する中でも、ガイドが人数確認をスムーズに行えるようになっていて合理的だと感じた。
受付エリアには軽食や飲み物が用意されており、タイらしい朝食も味わえる。特に、もち米を蒸したちまきのような食べ物が印象的だった。これがタイの朝食なのかは不明だが、味わいがあっておいしかった。
ガイドさんはとてもポップで明るいキャラクターの方だった。海のプロフェッショナルという雰囲気もあり、安心感があった。英語が主な案内言語だったが、簡単な日本語も交えてくれるガイドさんもいた。
プレミアム双胴船の様子
今回のツアーで使用したのは「プレミアムスピード双胴船」である。通常のスピードボートと比較して船体が大きく、安定性があると聞いていたが、実際に乗ってみるとその違いが分かった。
船内は前向きに3列で座るシート構成になっており、私たち2人組は2人用のシートが割り当てられた。知らない人と隣り合わせにならないのは、長時間の移動では気楽だった。また、自分専用の席が決まっているため、シュノーケリングなどで船を離れる際も荷物を置いておけるのが便利だと感じた。
波が高い場所では双胴船でもかなり跳ねることがあるが、案外すぐに慣れた。船内ではうるさい面もあるが、長時間の移動中も比較的落ち着いて過ごせた。
各島での体験
カイ島
最初に訪れたのはカイ島だった。ツアーは混雑状況に応じて島の訪問順序を臨機応変に変えることがあるそうで、この日は普段とは順序が違ったようだ。おかげで、カイ島は他のツアー客があまりおらず、静かだった。
カイ島の海は透き通っていて、エメラルドグリーンからターコイズブルーへとグラデーションになった色合いが印象的だった。砂浜はきめ細かく、足裏に心地よい感触である。
各島での滞在時間は概ね1時間程度。散策してもまだ時間が余るくらいだった。この余裕のある時間配分が休憩にも使えて、ツアー全体がそれほどハードには感じなかった。
シュノーケリング
次に船は停泊し、シュノーケリングタイムとなった。必要な器材はすべてツアー側から渡される。シュノーケリングは体調に合わせて参加するかどうか選べるので、疲れていたら船上で休憩することもできる。
周りでは大勢の人が浮いている光景は少しシュールだった。魚はたくさん見られたが、泳ぎながら鼻呼吸をしないよう気をつけるのに集中した(水が入ってしまう初歩的なミス対策)。Insta 360を持ち込んで水中写真も撮影した。
ピピドン島 - ランチと島内散策
シュノーケリングを楽しんだ後は、船上から景色を眺めながらピピドン島へ向かった。ここでは昼食と自由時間がある。
昼食はビュッフェ形式で、味は可もなく不可もなくという印象。ランチ会場がツアー会社と提携しているレストランで、観光産業としての仕組みが確立されている様子だった。
ピピ島はイスラム文化の島だと聞き、ハラル対応の食事があったりしていて興味深かった。リゾート観光とイスラム文化が共存しているのは意外だった。自由時間には、現地勤務経験のある同僚から教えてもらったスイカのスムージーを探して飲んでみたが、これがとても美味しかった。
島内では現金があると便利だった。追加の飲み物や軽食を購入するのに、カードは使えない場所が多いので、少額のタイバーツを持っておくとよい。
マヤベイ(ピピレイ島)
映画「ザ・ビーチ」のロケ地として有名なマヤベイは、断崖絶壁に囲まれた入江の中にあり、海の透明度は高かった。
このエリアはサメが出現することもあるようで、少しでも水辺に近づくと監視員が厳しく制止していた。命の危険を考えれば当然の対応だが、その厳しさに驚いた。それでも構わず写真撮影のために立ち入ろうとする観光客の国民性の違いも観察できて興味深かった。
マヤベイは観光客が多すぎてごった返していて、環境負荷の面でも少し気になった。
バイキング洞窟とモンキービーチ
その後、船はバイキング洞窟やモンキービーチなど、ピピ島周辺の見どころを巡った。モンキービーチは名前の通り猿が生息しているが、安全上の理由から上陸はできず、船上からの見学となった。
再度シュノーケリング
最後に、再度シュノーケリングタイムが設けられた。カイ島でのシュノーケリングとは異なった環境なので、それも面白かった。
写真撮影について
ツアー中、写真スポットは数多く用意されていた。特に印象的だったのは、ガイドさんが進んで写真を撮ってくれること。島の散策中にガイドさんと遭遇すると、iPhoneの超広角機能を駆使して美しい海や景色をバックに写真を撮ってくれた。彼らはこのエリアの絵になる角度や構図をよく理解していて、素人では思いつかないような写真が撮れた。
一眼レフカメラの持参を迷ったが、水場が多いので控えた。しかし、実際に一眼レフを持参している人もいて、特に問題はなさそうだった。島内散策では水に濡れる心配も少ないので、マヤベイでの写真撮影のためなら持参しても問題なかったかもしれない(自己責任だが)。
気づいた点・感想
良かった点
- 双胴船は専用席があることで荷物管理が容易で、長時間の移動も比較的快適だった
- ボトルの水はいつでも無料で提供されるので、水分不足の心配がなかった
- 番号による人数確認など、多国籍の参加者を効率よく管理するシステムがしっかりしていた
- ガイドさんが積極的に写真撮影をサポートしてくれるのが楽しかった
- 朝は早いものの、各島での滞在時間に余裕があり、休憩も取れた
気をつけた方がいい点
- 一日中海上・島での活動なので、日焼け対策は必須だと感じた
- 双胴船といえども波が高いとかなり揺れるので、船酔いが心配な方は対策がよいだろう
- 荷物は基本的に自分の席に置いておけるため、最低限のものしか持ってこないという必要はない。むしろ、濡れた後に船に乗ると風で寒くなることもあるので、かさばるけど上着などは持参するとよい
- 島内での追加の飲食には現金(タイバーツ)が必要だった
- 特にマヤベイなどの人気スポットは非常に混雑していた
まとめ - ピピ島ツアーの印象
プーケットからのピピ島ツアーは、タイ旅行の中でも印象に残る体験だった。透明度の高い海、カラフルな魚たち、断崖絶壁に囲まれたビーチなど、自然の造形美を感じられた。
双胴船を選んだことで比較的快適な移動ができ、シュノーケリングやビーチで過ごすなど、いろいろな体験ができた。一人で参加している人もちらほらいて、一緒に回るなどしている様子もあり、そういうのもいいなと思うなどした。